沈滞の消光を呼び覚ませ〜序章〜













そよぐ風。




揺れる草花。




木々のざわめき。




土の匂い。












世界が暖かいことを知っていた。


世界が厳しいことを知っていた。


世界が優しいことを知っていた。






世界が、眩しいことを知っていた――――――。











唯一無二の何者にも代えられない存在を手に入れた。


唯一無二の何者にも代えられない存在を失った。











心は引き裂かれ、血を流す。




大切なあの方はどこへ消えた?

大切なあの方はどこにいる?




自分達が賜った役目など、あの方がいなければ意味が無い。

自分達が賜った力など、あの方がいなければ用を成さない。

自分達が美しいと思った世界など、あの方がいなければただの白と黒の絵。




探そう。

唯一無二の何者にも代えられない存在を。

探そう。

真黒の世界を照らし出す一条の光を。















進むべき先が見えない世界の中で、彷徨い人は一人の子どもと出会った―――――――。














                        

※言い訳
序章短っ!?まだ話の構想が固まっていないのに、新連載開始いたしましたぁ〜。
以前、アンケートを募集した結果、『昌浩が敵に?!目指せ奪還!!』が圧倒的多数を占めていたので、この度の新連載の内容はこれに致しました。
いや、本当にストーリとか登場人物とかきちんとしたものを決めていないままに連載をスタートさせてしまいました;;水鏡の時はある程度話の流れは決まっていたので書けない事はなかったのですが、今回のお話は本当に暗中模索な状態です。とにかく!誠意努力して書かせて頂きます。

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2006/6/17