水鏡に響く鎮魂歌―序章―














       大切な家族。









       自分に残された、たった一人の弟。


       唯一無二で自分の光だったもの。








       その弟の突然の死。








       自分は嘆き、悲しみ、怒り狂った。


















       復讐してやる。














       顔も名も知らぬ相手に吐き続ける呪いの言葉。













       大切な家族を失ってから月日は流れる。



       自分は我武者羅に復讐の相手が誰なのか、探し、調べた。



       そして自分から弟を奪った者が誰かわかった。






       安倍 晴明






       それが憎き敵の名。



       そして、陰陽師として最高峰に位置する者の名。



       それを知った自分は、すぐに復讐をすることをやめた。



       しかし、諦めたわけではない。



       長い年月を掛け、確実に復讐できる方法を考え出すためだ。






       復讐するのは本人だけでは気が済まない。




       復讐するなら相手の大切な者達にも。




       苦しめばいい。




       嘆けばいい。




       そして自分から弟を奪ったことを後悔すればいい・・・・・・・・。













       ―――――さあ、禍々しく、それでいて苛烈な曲を奏でよう。












       復讐という禍唄を乗せて・・・・・・・・・・・・・・・











       そして復讐という昏い〔くらい〕鎖に囚われた男は闇に落ちていく。










        妖しく、禍々しい存在が潜む闇に――――――――
















       ※言い訳
       とういわけで、(←なにが?)《水鏡に響く鎮魂歌》序章です。
       序章を読んだ方は「何これ?」と思ってしまったのではないでしょうか・・・・・。
       この話にはオリキャラが出てきます。(てか、すでに出てる)
       皆さん、設定は読みましたか?
       まだこの段階では誰が誰だかわからないと思いますが・・・・・設定を読んだ方は多
       分わかって頂けるかと。
       これを書いていての感想。「またやっちまったよ!!」
       またまた長編ものだし(汗)これでは他の長編が進まないではないか!?(じゃあ書
       くなよ!!)
       書いてしまったものは仕方ない。
       頑張って更新します。

       2005/5/20